ただならぬ妄想と畑のニンジン(^^)

スーツ探しの旅は終わらない

 

私は職業柄、普段スーツを着ない人間であったが、

人事異動の関係でスーツを着ねばならなくなった。

 

私が持っているスーツは就活時に着ていたリクルートスーツのみであり、

いわゆるストライプが入っているものやネイビーのスーツなど持っていない。

 

この間、そのリクルートスーツで結婚式に向かったが、違法ではないが不適切と言われた。

服装はその人の思想や行動を表すものであり、実際転職活動しているのだから良かろうと反論したが、それは会社の同期の結婚式であり、気不味い雰囲気が漂ったのは言うまでもない。

なんでも正直なのは良くない。

ちなみに服装は思想や行動を表すものでもないと思う。

テキトーな発言も良くない。

そしてすげえアホな受け答えだったと思う。

 

こんな恥ずかしい思いは嫌だし、

何しろ転職活動の話が上司にバレる前に買わねばと思い、とあるスーツチェーンに向かった。

 

店内を見て、

そして思ったことだが、高い。

 

上下セットで20000近くするのである。

 

いや、これは普通の感覚なら安いと感じなければならないのかもしれない。

 

だが、私は今まで全身ユニクロで勤務していたし、

 

スーツにいざ課金するとなるとどうしても足踏みしてしまう。

 

そして靴も「ブラウンのほうがネイビーには合いますよ!」

と言われた。1万6000円。

 

高すぎる。

 

嫌な仕事のために3万6000円も払えというのか。

働いたら罰金みたいなものではないか。

 

そんな金があったら旅行に行きたい。もちろん服装はユニクロである。

 

そして挙句の果てに

 

「ネームを入れることができます!」

 

自分の洋服にネームだと?それも別料金。

 

そんなものが果たしているのであろうか。

 

いや、いらない。

 

小学生の時にパンツのゴムに

 

「やすくん」

 

とマジックで名前を入れていたが、それ以来である。

 

いや、大学生まで兄貴のパンツと区別するために書いていた。

中学生の時はつのだ☆ひろっぽく

「ya☆su」

としていたが、途中から兄貴が気にせず区別しなくなり、それをカッコいいネーム表記のせいとした私は再びひらがな表記に戻した。高校、大学とひらがなの「やすくんパンツ」で過ごした。

いまでも「やすくんパンツ」は実家から持ってきてあるだろうし、今履いているかもしれない。

ちなみにひらがな表記でも兄貴は履いていた。

 

話が思い出話に逸れ、ノスタルジーな雰囲気が漂ってしまったが、

 

第一、胸の裏に名前をいれてどうするのだ。

 

「私こういうものです」

 

と闘牛士のように上着を開いて名前を見せて自己紹介するのだろうか。

それで女が牛のように飛び込むのだろうか。それがコリドー街というところなのだろうか。少しいい感じだが、ワキガだったらどうなるのだろうか。 

 

 

 

 

 

 

 

おそらくワキガでは無いと思うが丁重にお断りした。

 

 

しかしながら高い。名前のくだりのせいで高いパンツにしか見えない。

 

3万6000円もあるならば、高級なディナーに行きたい。もちろん服装はユニクロである。

ドレスコードなど関係ない。ユニクロはグローバルスタンダードなのであり、TPOを選ばないのである。カジュアルでもフォーマルでもなく、スタンダードなのである。

 

だが、全身ユニクロ無印良品にいくとおそらくロゴを剥ぎ取られ、無印になる。

あとmujicafeは入れない。

 

余計な妄想を考えていたら右脳が熱くなったため、散々試着しておいて店を出た。

 

冷静になりスマホ

 

「格安スーツ」

 

で検索したところ、SEIYUで8000円程度で手に入ることがわかった。これだよ。この価格しか出せねえよこんなくだらんものに!

 

情報強者の微笑みと共に近所のSEIYUに向かった。

 

 

 

 

 

スーツは限られた店舗にしかないらしい。情報弱者の泣面と共に郊外のSEIYUに向かった。

 

SEIYUのスーツ売り場は充実していた。そしてやはり安い。

 

しかも店員が基本放置プレイなのもありがたい。じっくり選ぼうと思った。

 

ちなみに私は先ほどの店舗でサイズを把握していた。Y-3というチビガリサイズである。ヨウジヤマモト感があるが、ただの貧弱体系が着るサイズである。

 

そして、このサイズが全然ない。

 

なんということだ。私のような体系はごまんと居るはずだが、全く見当たらないのだ。

 

いや、サラリーマンは皆たくましい体系なのだろうか。だとしたら私はサラリーマンになれないのであろうか。

 

一つサイズが上のY-4は腐るほどある。だが、腕が長い。

いや、身長からしたら私はY-4のサイズなはずなのだが、私は腕が短いのだ。

 

昔から私が挙手しても誰も気がつかないほど腕が短い。

 

ゲーセンのパンチングマシーンで距離(というか腕の短さ)を見誤り思い切り空振りして勢いそのまま頭突きしたことがある。そしてなぜかクリアした。

 

俺はサラリーマンになれない身体なのかと絶望しながら見ていると、たった一つ。見つけた。黒のスーツ。

 

私は同じ体系の輩に取られまいとすぐに試着、丈詰めをして帰路についた。

 

家に帰ってスーツを着た。

 

いや、リクルートスーツと変わらなくない?

 

真っ黒のスーツで、形も同じ。

 

なぜ真っ黒のスーツを選んだのか。いや、これしかなかった。

 

そしてタグには「ビジネススーツ」

と書いてある。

 

何が違うんだよ。

 

でも、結婚式で一発でリクルートスーツは見破られたから、普段スーツ着る人には違いがわかるのかな…と思いつつ、

 

とりあえずこれで会社に行き、同期に

「スーツ買ったよ」

 

と言った。

 

 

 

「じゃあ今日着てこいよ」

 

といわれた。

 

完全にリクルートスーツだと思われてる。

 

なんということだ。

結婚式これじゃダメなの?

 

 

私は早急に紺色ストライプのY-3のSEIYUのスーツを手にせねばならない。

 

スーツ探しの旅は終わらない。