ただならぬ妄想と畑のニンジン(^^)

母親のノート

 

母親が俳句にハマり始めた。

 

私は週末に実家に帰るのだが、大体私が訪れると大抵は紅茶をすすりながら、

コクヨのノートを開いていそいそと書いている。

 

ふんふん唸りながら、たまにこっちを見ながら書くものだから、内容が気になってしかたが無い。

 

 

私が覗こうとすると、

 

 

「この変態エロスケベ!」

 

 

 

と言って閉じてしまった。

 

すごい。一度に三回悪口言われた気分。悪口三銃士。

 

「オヤジ」の前につけるとしっくりくる単語ベスト3を一気に総舐めのトリプルを達成した。

 

私も大人なので、それ以来無理矢理見ようとはしなかった。

 

 

この間実家に帰った時、母親の横で鼻くそをほじりながら

 

「君を愛してる 前々前世から愛してる それはフライングゲット

 

とバンドの新曲の歌詞を考えていたところ、

 

 

「鼻くそを ほじった右手は どこへ行く」

 

 

 

とトンデモない句を口にした。

 

 

歌詞制作に忙しかったが、

反応しなければ晩飯抜きになりそうだったので、

 

 

 

「更に左手 読めぬ展開」

 

 

 

と今度は両手で鼻をほじりながら、句を返した。

 

 

 

5・7・5・7・7の完成である。

 

これは連歌という貴族の間で流行った遊びである。

 

そう、変態エロスケベは歴史に理解があるのだ。

 

 

連歌を知っているなんて」母親は満足気に笑った。

 

うーむ。いいのかそれで。

だが彼女は慎ましい幸せに満足しているようだった。

私達家族は本当に仲が良いのだ。変態エロスケべはなんだか嬉しかった。

 

ちなみに鼻くそはどこかに行った。おそらく床か、はたまた踏んでクツ下にへばりついているかもしれない。

 

 

さて、こんなことだからますます気になるのが彼女のノートである。

一体普段何を詠んでいるというのだ。

 

ある時、晩御飯の買い物に行ってくると行って、ノートを置きっぱなしで出て行った。

 

これは大チャンスである。

 

見るのは良くないぞ、大人だろう?

という私の中の良心は一瞬で押しつぶされた。

私は変態エロスケべ。

 

 

 

 …と言うより、私の母親が、趣味を楽しんでいると言う事実が嬉しくて、

作品を見てあげたい。

そんな一心からである。いや本当なんですよ。

 

 

 

 

 

ー私が知っている母親は、家で常に家事をしている人であった。

 

私が目覚めた時には朝ごはんの準備をしながら洗濯機を回す。

 

学校にいく私に弁当を持たせ、玄関まで見送る。

 

私が学校から帰ると、夕飯の準備中であった。

 

夕飯中も小皿を取ったり、飲み物を注いだり、ご飯のおかわりを盛っていた。

 

夕飯が終われば風呂の準備と皿洗い。

 

私が眠りに着く頃、母親は洗濯物をたたんでいた。

 

そして私が再び目覚めると、また朝御飯を作っていた。

 

休日も変わらず、家事をしていた。

 

遊びから帰ってきたら、晩御飯ができていた。

 

私は彼女の寝顔を見たことがなかった。

 

彼女が休んでいるところを見たことがなかった。

 

この人、趣味とか無いんだろうか。

 

バンドばかりで勉強しない私を注意した母親。

 

「無趣味のあんたにはわからねえよ!」と罵倒した私。

 

母親の悲しそうな顔。

 

本当は、やりたかったよね。

 

そして、やっとできるようになったんだね。

 

俳句、やりたかったんだね。

 

一体、彼女は何を思い、

 

そしてここには何が書かれているのだろう。ー

 

 

 

 

 母親が家を出たのを見計らい、私はそっと表紙を開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「新しいパンツ ユニクロ 590円」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まさかの種田山頭火

種田山頭火…自由律俳句という季語や575にとらわれない自由な俳句を代表する俳人

 

季語なし、5・7・5完全無視。

 

「パンツ」をあえて「新しいパンツ」とすることでリズムを整える、

卓越したセンス。勝てない。

 

連歌で返すとしたら、

 

「使用済みパンツ ブルセラショップ 20000円」

 

と言ったところだろうか。いや、私のセンスでは返しきれない…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えっと、ただの買い物メモ兼家計簿みたいでした。

同じコクヨのノート。紛らわしい。

 

 

そしてすぐに母親が帰ってきて、

「間違えた!」と言って私からノートを奪い取り、

私が俳句ノートを見ようとしたのに気付いたのか、

 

「ノート見ようとしたね、この変態キチガイエロスケベ!」

 

と言い残し去って言った。

 

 

 

今度は「オヤジ」の前につけるとしっくりくる単語ベスト4を総舐めのサイクルヒットを達成しました。

今年は絶好調です。どうぞよろしく。

 

 

 

 

<告知>

変態キチガイエロスケベがベースを努めております、

オールドタイマーのライブがございます。

 

2.24(Sat)@吉祥寺ichibee

「NOW MY HEART IS FULL Vol.3」

18:00~23:00 ¥1,000(+1drink)

【LIVE】

●Honeydew

●クララズ

●オールドタイマー

TOMOYA TSUTSUI & THE SCREAMING BIRDS 【DJ】

●ume-rock

 

チケット超安いです。

 

是非とも…

 

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明けましておめでとうございます

 

元旦にブログを更新する、と決意したのにも関わらずこのザマである。

 

「来年は今までの人脈をより大切に、

さらにもっと多くの人脈を作る」

 

と言う意識の高い目標を掲げて新年を迎えたが、

 

年賀状はもちろんの事、あけましておめでとうLINEが一通も来ず、

「私の人脈は元々ゼロである」

と言う事実のショックから三日間寝込んでいた私だが、問題児の永井から

 

 

「2018年だし、20対18の合コンしよ!」 

 

と頭の悪いLINEが来た。

 

※永井の過去の奇行↓

 

taneumadash1847.hatenablog.com

taneumadash1847.hatenablog.com

 

私「余る二人はどうすればいいんだ」

 

永井「ホモプレイでもして貰えばいい」

 

私「俺らが余る可能性もあるんだぞ」

 

永井「ホモプレイでもすればいい」

 

私「2020年まで待とう」

 

こうしてお互い2020年までに20対20の合コンを開催出来る様、

それだけ人を集められるほどの人間になろうと誓い、LINEは終わった。

 

今年も頑張ろう。

 

暫くして、

 

「2で割って10対9の合コンしない?」

 

とLINEが来たが、シカトした。

2020年も2で割って10対10、

いや4で割って5対5でいいのではないだろうか。

 

 

いや、いっそ20で割って1対1。

私にそんな女性が現れればいいなと思いながら新年を過ごしている。

 

皆さま今年もヨロシクお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

私服探しの旅は終わらない

洋服を買おうと思うのだが、こいつが難しい。

 

好きな服を買えば良いのであるが、オシャレな奴から馬鹿にされないアイテムをチョイスするのが本当に難しい。

 

私個人としては全身ユニクロとかでもいいのであるが、そうすると確実にdisられるため、そうもいかないのである。

 

そして、男の服の場合、
「高ければダサくない」
という風潮がある気がする。

 

実際永井に洋服をdisられ、ブランド名(わりかし高値)を答えた所、


「あー、裏地がカッコいいかも」


と掌返しを食らった。裏地て。

 

そうと分かれば高いブランドの服屋に行けばいいのであるが、私は基本的にファッションの知識が無いので店員の口車に乗せられアホみたいに買い、しまいにはサラ金に手を出すのが目に見えている。

 

ならば通販だとZOZOTOWNを開くが、
平気でこんなものが出てくる。

 

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なんだこれは。

 

 


マネキンにせめてパンツだけでも履かせろ。

 

 


と言いたい所であるが、

私にはファッションの知識は無い。

 

 

もしかしたらこれが正解なのかもしれない。

 

 

マネキン買いという言葉があるくらい、マネキンのコーディネートはいつでも正解なのである。

 

 

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つまりこういうコーディネートになる。

 

 

値段も35,640円と、マネキン買いとしてリアルな金額である。

 

 

これは買いなのか。

 

だが、似合うのかどうかわからない。

 

実際に試着して見なければわからない。

 

だが、こいつは試着の難易度が高い。

 

 

フルチンで着るのが正解だからだ。

 

 

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この姿を店員に見せるハメになる。

 

 

店員「うーん、少しサイズ大きいかもですねー」

 

 

 

なんて言われたらどうしよう。どっちのサイズだ。

 

 

場合によってはもっとサイズが大きくなるかもしれない。どんな場合かは知らないが。

 

そして残り一点とかなり売れているようだ。

 

これは買わない手はないかもしれないが、季節感が無いのでやめた。冬にフルチンなんて、季節感がなさすぎる。

夏のフルチンも季節感はないが。

 

 

いや、もっとたくさん理由はあるが、自分のセンスのなさを露呈したくないのでそういうことにしておく。

 

結局服を買えないままでいた私に永井がいくつかオススメのブランドを教えてくれた。

 

 

永井曰く、
「ある程度値段が高いことで有名なブランドなら大丈夫。値段が高くても無名のブランドはやめておけ」

 

とのことだ。

 

 

たしかに、先程の服をきて

 

「これANSEASON ANREALAGEだよ」

 

 

と自慢しても一般人にはわからないだろう。
最悪ちんこに名前をつけている人だと思われるかもしれない。

 


永井に教えてもらったブランド名をゾゾタウンで見ながら、ふと考えるのはブランド名の格好良さも大切だということだ。

 

 

これ「〇〇だよ」と自慢する時の、
〇〇の響きである。

 

 

だって、私はユニクロとの違いがわからないわけで、

 


そうなると、この〇〇の響きのために高い金を出して買うわけである。


ここは重要だ。

 

 

そう考えると、例えば

 

 

「niko and…」

 

 

 

はハードルが高い。

 


…の長さが難しい。

 

 

「ニコアンドだよ」

 


ではダメなのだ。ちゃんと…の息絶える感じを出すのだ。

 

 

しかしこのブランド名を見ると、

 

 

自分を襲った犯人を言い切る前に死んじゃう奴の映像が浮かぶ。

 

 

 

犯人はニコと誰なのか!

 

 

後編に続く!

 

 

 

みたいな。

 

 

犯人がニコと誰なのかすごく気になる。

 


そんなことはどうでも良く、


とにかく服を買わねばならない。結局何も買ってない。

 

試着せずに買うのはリスクが高いが、zozotownでパッと済ますのが正解なのだろうか。

 

仕方がないので、悪あがきにすぎないがこのように似合うかどうか確めるしかない。

 

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どれが似合いますか?

 

 

しかしながら、更新をサボり過ぎていた。

 

この一カ月服も買えないしブログも更新せず何をやっていたかと言うと、


SEIYUのスーツで物凄く働いてました。


スーツ探しの旅を終えたら私服探しの旅が始まりましたとさ。

 

 

 

私ができない事

 

私は無力だと感じる事が多い。

 

いや、言葉が少し重すぎた。

 

他の人が割と普通にできる事ができなかったりする、と言う事だ。

 

人は誰しも得意不得意があるものであるが、

 

私の場合、不得意分野においての不得意さが尋常ではないと思う。

 

たくさんある中で、

 

私は特に絵が下手くそであった。

 

小学校、中学校とデッサンをよくさせられたが、まずあれができない。

 

デッサンでは皆実線で書かないで、なんつうか、こう、

 

えんぴつでなんかシャッ、シャッ、みたいな感じで描くのが普通だ。

それがだんだん実線っぽくなって、輪郭を形作る。

 

それが私には意味がわからないのである。手をプルプルさせて描くあの行為。

 

「いや最初から実線で書けばいいじゃねえか、ビビってんじゃナイスか?手震えてんぞ?」

 

と教師に反抗した結果、私はデッサンが出来なくなった。

 

中学校の時、

 

「男女ペアでお互いの顔をデッサンする」

 

と言う地獄の時間があった。

 

私は女子(割と可愛い)の顔を最初から実線で書き、

輪郭がまるで足の裏の形のようになり、

ひどい出来で怒られると言う始末であった。

 

女子が「実線で書かないで、少しづづ描くの!」

 

と言われさすがの私もしたがって書き直したが、

 

シャッ、シャッ、と書いたものがまとまらず、輪郭から飛び出しまくり、

 

すごく産毛が生えまくってる人の絵となり、とうとう泣かれた。

 

そして「君に泣かれるより怒られる方がましだ」と

なんだか優しいようなよくわからない男らしい事を言って実線で絵を描きまくり、あと、1年後くらいにその子と付き合ってすぐ別れた。そして今も実線で下手くそな絵を書いて生きている。

彼女は怒るだろうか。知らねえわ。

 

実線で描くたびに注意されるが、なぜみんなあれが出来るのかが謎で仕方がない。

 

そんな私であるが、母親と兄は天才的に絵がうまい。

 

親父は上手いかどうかはおいておいて、デッサンは出来ている。

 

結局義務教育+高校生活で使ったクロッキーブックは実線の下手な絵ばかりで、

実家に帰ってそれを眺め、ため息をつく。

 

隣に並んだ母や兄貴のクロッキーブックとの差に絶望するのである。

 

母親が、

「私が少しだけ教えてあげて、あなたがちゃんとデッサンして書いた絵があるはずよ」

 

と言ってきた。

 

なんと、私が母親の手ほどきを受けてちゃんと書いた絵があるとは。

 

母「高校生の時なんだけどね…あなたがどうしても教えてくれって。」

 

 

高校生の時か。描く対象はなんだったのだろう。思春期の甘酸っぱい情景だろうか。

あの不良少年の私が母親に頭を下げてまで書きたかったものとはなんだったのだろう。

 

 

 

 

母「あったあった。これ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

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うんこでした。上手いですね。

こんなもの描くために母親に頭を下げるな。

 

 

アイキャッチ画像は高校生の時に実線で書いた石破茂さんです。 

 

アイキャッチ画像

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スーツ探しの旅は終わらない

 

私は職業柄、普段スーツを着ない人間であったが、

人事異動の関係でスーツを着ねばならなくなった。

 

私が持っているスーツは就活時に着ていたリクルートスーツのみであり、

いわゆるストライプが入っているものやネイビーのスーツなど持っていない。

 

この間、そのリクルートスーツで結婚式に向かったが、違法ではないが不適切と言われた。

服装はその人の思想や行動を表すものであり、実際転職活動しているのだから良かろうと反論したが、それは会社の同期の結婚式であり、気不味い雰囲気が漂ったのは言うまでもない。

なんでも正直なのは良くない。

ちなみに服装は思想や行動を表すものでもないと思う。

テキトーな発言も良くない。

そしてすげえアホな受け答えだったと思う。

 

こんな恥ずかしい思いは嫌だし、

何しろ転職活動の話が上司にバレる前に買わねばと思い、とあるスーツチェーンに向かった。

 

店内を見て、

そして思ったことだが、高い。

 

上下セットで20000近くするのである。

 

いや、これは普通の感覚なら安いと感じなければならないのかもしれない。

 

だが、私は今まで全身ユニクロで勤務していたし、

 

スーツにいざ課金するとなるとどうしても足踏みしてしまう。

 

そして靴も「ブラウンのほうがネイビーには合いますよ!」

と言われた。1万6000円。

 

高すぎる。

 

嫌な仕事のために3万6000円も払えというのか。

働いたら罰金みたいなものではないか。

 

そんな金があったら旅行に行きたい。もちろん服装はユニクロである。

 

そして挙句の果てに

 

「ネームを入れることができます!」

 

自分の洋服にネームだと?それも別料金。

 

そんなものが果たしているのであろうか。

 

いや、いらない。

 

小学生の時にパンツのゴムに

 

「やすくん」

 

とマジックで名前を入れていたが、それ以来である。

 

いや、大学生まで兄貴のパンツと区別するために書いていた。

中学生の時はつのだ☆ひろっぽく

「ya☆su」

としていたが、途中から兄貴が気にせず区別しなくなり、それをカッコいいネーム表記のせいとした私は再びひらがな表記に戻した。高校、大学とひらがなの「やすくんパンツ」で過ごした。

いまでも「やすくんパンツ」は実家から持ってきてあるだろうし、今履いているかもしれない。

ちなみにひらがな表記でも兄貴は履いていた。

 

話が思い出話に逸れ、ノスタルジーな雰囲気が漂ってしまったが、

 

第一、胸の裏に名前をいれてどうするのだ。

 

「私こういうものです」

 

と闘牛士のように上着を開いて名前を見せて自己紹介するのだろうか。

それで女が牛のように飛び込むのだろうか。それがコリドー街というところなのだろうか。少しいい感じだが、ワキガだったらどうなるのだろうか。 

 

 

 

 

 

 

 

おそらくワキガでは無いと思うが丁重にお断りした。

 

 

しかしながら高い。名前のくだりのせいで高いパンツにしか見えない。

 

3万6000円もあるならば、高級なディナーに行きたい。もちろん服装はユニクロである。

ドレスコードなど関係ない。ユニクロはグローバルスタンダードなのであり、TPOを選ばないのである。カジュアルでもフォーマルでもなく、スタンダードなのである。

 

だが、全身ユニクロ無印良品にいくとおそらくロゴを剥ぎ取られ、無印になる。

あとmujicafeは入れない。

 

余計な妄想を考えていたら右脳が熱くなったため、散々試着しておいて店を出た。

 

冷静になりスマホ

 

「格安スーツ」

 

で検索したところ、SEIYUで8000円程度で手に入ることがわかった。これだよ。この価格しか出せねえよこんなくだらんものに!

 

情報強者の微笑みと共に近所のSEIYUに向かった。

 

 

 

 

 

スーツは限られた店舗にしかないらしい。情報弱者の泣面と共に郊外のSEIYUに向かった。

 

SEIYUのスーツ売り場は充実していた。そしてやはり安い。

 

しかも店員が基本放置プレイなのもありがたい。じっくり選ぼうと思った。

 

ちなみに私は先ほどの店舗でサイズを把握していた。Y-3というチビガリサイズである。ヨウジヤマモト感があるが、ただの貧弱体系が着るサイズである。

 

そして、このサイズが全然ない。

 

なんということだ。私のような体系はごまんと居るはずだが、全く見当たらないのだ。

 

いや、サラリーマンは皆たくましい体系なのだろうか。だとしたら私はサラリーマンになれないのであろうか。

 

一つサイズが上のY-4は腐るほどある。だが、腕が長い。

いや、身長からしたら私はY-4のサイズなはずなのだが、私は腕が短いのだ。

 

昔から私が挙手しても誰も気がつかないほど腕が短い。

 

ゲーセンのパンチングマシーンで距離(というか腕の短さ)を見誤り思い切り空振りして勢いそのまま頭突きしたことがある。そしてなぜかクリアした。

 

俺はサラリーマンになれない身体なのかと絶望しながら見ていると、たった一つ。見つけた。黒のスーツ。

 

私は同じ体系の輩に取られまいとすぐに試着、丈詰めをして帰路についた。

 

家に帰ってスーツを着た。

 

いや、リクルートスーツと変わらなくない?

 

真っ黒のスーツで、形も同じ。

 

なぜ真っ黒のスーツを選んだのか。いや、これしかなかった。

 

そしてタグには「ビジネススーツ」

と書いてある。

 

何が違うんだよ。

 

でも、結婚式で一発でリクルートスーツは見破られたから、普段スーツ着る人には違いがわかるのかな…と思いつつ、

 

とりあえずこれで会社に行き、同期に

「スーツ買ったよ」

 

と言った。

 

 

 

「じゃあ今日着てこいよ」

 

といわれた。

 

完全にリクルートスーツだと思われてる。

 

なんということだ。

結婚式これじゃダメなの?

 

 

私は早急に紺色ストライプのY-3のSEIYUのスーツを手にせねばならない。

 

スーツ探しの旅は終わらない。

 

 

 

 

怒らないでください。

 

私の悪い癖で、相手に怒られている時に笑ってしまうと言うものがある。

 

上司から怒られた時も、よく見ると鼻毛が飛び出ていて大笑いし、

 

怒られた。落ち着いてよく見ると反対側からも飛び出していて大笑いした。

 

笑いを我慢する事ができなくなるのである。

 

「スベったら罰ゲーム」みたいな遊びでは相手を陥れるため笑いを我慢する事が出来るのであるが、

 

怒られている時だけはどうしてもだめだ。

 

下を向いて反省するフリをしながら、笑い顔を隠す。

 

悔しさで震えているのではなく、笑いで震えているのだ。

 

そしてそんな時に限って、

 

「おい俺の顔を見ろ」

 

とかいいだすものだから、たまらない。なぜ見なければならぬのだ。

 

 

なぜこうなってしまったのか原因を考えたがこれしかない。

 

学生時代の派遣アルバイトで、どこの方言なのか知らないが、

 

「〜ど!」

 

と言う人がいた。

 

「うまいど!」

 

「もう3時だど!」

 

などとにかく「ど!」をつけたがる。

 

しかも元気よくつけるのだ。

 

普通なら「〜ぞ」と言うところを「〜ど!」と言っているようだった。

 

試しに「カントリーロード」と言わせてみたところ、

 

「カントリーローど!」とやはり「ど!」だけ強く言っていた。

 

そんな彼を怒らせてしまった。

 

私の品物配置ミスだ。

 

一回目、二回目はまだ

 

「仕方ない奴ど!」とか言っていたのだが

 

3回目のミスで彼はとうとうこういった。

 

 

 

 

「いい加減にしないと、怒鳴るど!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドナルド!??

 

 

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すでに怒鳴っているのに関わらず「まだ怒鳴ってません」感を出してきた。

 

そしてすでに怒鳴っているので仮にいい加減にしなかったらどのように怒鳴るのだろうという好奇心が掻き立てられる。

 

「グゥワ!グゥワ!、、ど!」

 

とか言うのだろうか。

 

そして、脳内ではもう

 

「いい加減にしないとドナルド」

 

というシンプルだがインパクトのある日本語が反芻されているのである。

 

 

 

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↑二回目のドナルド

 

 

「いい加減にしないとドナルド」なんか最近のバンドにありそうな名前。

凛として時雨」とか「0.8秒と衝撃。」みたいな。声に出して読みたくなるそんなバンド。

 

 

 

 

 

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↑三回目のドナルド (いい加減にしないとドナルド!)

 

 

だめだ、脳内がこの画像でパンパンである。

 

私はとうとう吹き出し、つまるところ、

 

いい加減にしなかったのでドナルドだった。

 

 

それ以来、怒られるとき必ずこのドナルドが脳内を犯し笑ってしまう様になった。

 

真剣に怒ってくれている人には申し訳ない。

 

 

「何考えてんだてめえ!」

 

とか怒らないでください。

ドナルドダックの事考えてます。

それでまた笑ってしまいます。

 

 

 

 

過度な気遣いは悲劇を招く

 

気遣いとは難しいものである。

 

普段の面と向かっての会話はもちろんのこと、

 

電話でも、メールでもなんでもかんでも、

 

とにかく気遣いは求められる。

 

気遣いが出来る奴は評価されるし、

 

気遣いが出来ない奴は乏される。

 

仕事ならともかくとして、とても親しい友人関係でもそれは求められるのだ。

 

私が参加している4人のグループラインがある。

 

このメンバーは仲が良く、よく遊ぶ。

 

とても上品な女の子一人と、男三人(私、A,B)である。

 

この4人は仲は良いのであるが、異常なほど気を遣う。

 

からかい合ったりはしない。むしろ褒め合う。

 

下ネタは言わない。(上品な女の子がいるため)

 

4人並んで歩道を歩く時などは、

 

誰もが車道側を奪い合うくらいだ。(車道側は危ないから)

 

あとたまに敬語になっちゃう。

 

あれ?仲良いのかコレ?とたまに思ってしまうことはなくもないが、

 

そんなことは言えない。

 

ちんこ!おちんこぉ!とか言いたいけど言えない。

 

いう時は「陰茎!お陰茎ぃ!」と辞書に乗っている正しい日本語で言う。

 

私も気を遣っているのだ。

 

それはラインでの会話も同様である。

 

遊びの予定を立てることになり、18日が候補に挙がった。

 

グループのAが

 

「ほんとに申し訳ない!18日だと18時以降がいいな…ほんとごめん!」

 

「本当に申し訳ないです…」 

 

と、追撃の謝罪をするほど気遣いのある発言をし、私も負けじと

 

「いやいや!むしろ忙しいのにありがとう!」

 

と気遣いたっぷりの返信をしたところ、

 

例の上品な女の子が、

 

 

 

 

「他のみんなは18日の18時以降は童貞」

 

 

 

 

 

と発言をした。

 

 

 

 

空気が固まった。

 

 

 

 

あの上品な彼女が、

 

こんな発言をするなんて。

 

いや、おそらくと言うか99%の確率で、

 

打ち間違えである。

 

彼女は「どうでしょう」

 

と打ちたかったはずだ。

 

だが、「どうで」まで入力したところ、

 

予測変換に「童貞」という単語が出たのである。

 

それを送ってしまった。

 

そんな事はわかりきっているのであるが、今画面にある文章には、

 

18日の18時以降、他の皆は童貞とする。」

 

という宣告である。

 

つまり童貞に戻ってしまうのだ。

 

そしてこれから一生セックスはできないのだ。

 

私はふと初体験を思い出していた。やれやれ、そう僕は独りごちた。乾いた風が、僕の頬をなぜた。

 

おそらくA、Bの二人も初体験を思い出しているかもしれない。泣いているかもしれない。

 

あいや、他のみんなは?と言っているので童貞で生きることを宣告されたのは私とBだけだ。

 

Aは特権階級か。

 

いや、というかBはまだ童貞かもしれない。童貞っぽい。多分童貞だ。だから泣いてない。感慨にふける資格はない。

 

いや最初に見たAVの事を思い出しているのかもしれない。やっぱ泣いてるかもしれない。

 

いや、

 

「今までもこれからもずっと童貞」

 

という厳しい現実を受けてやっぱり男泣きしているかもしれない。

よく考えれば一番かわいそうなのは彼だ。

 

気遣いを見せてBに声を掛けるべきか。

 

いや、違う。

 

今この状況をなんとかしなければならないのだ。勝手にBを童貞にして哀れんでいたが彼女が一番かわいそうなはずだ。

 

 

私の発言は既読3になっているため、彼女の発言も既読3になっているだろう。

 

彼女は恥ずかしさ故に失禁しているかはたまた同じく初体験を思い出しているかもしれない。やれやれ、そう僕は独りごちた。乾いた風が、僕の頬をなぜた。

 

 

いや、そんな事どうでも良い。どちらのシチュエーションも捨てがたいくらい程よくエッチだけどどうでも良い。

 

フォローをせねばならない。

 

しかしどうすれば良いのだ。

 

「どどど、童貞ちゃうわ!!!」

 

とテンションで乗り切るか。

 

違う。彼女はこの文章を恥じている。

 

イジってはいけない。絶対にだ。

 

しかも本当の童貞であるBがなんとも言えない気持ちになるではないか。

 

いま一番の特権階級であるAは絶対に

 

「誠に残念ながら私は童貞ではございません」とか言い出しそう。敬語で言ってきそう。「残念ながら」とか気遣いたっぷりで言ってきそう。

誠に残念なわけないだろお前脱童貞した時赤飯炊いただろどうせ。

なんかすげえムカつくな特権階級て。「そして、これからもです。」とか付け加えそう。気遣いってもんがわからなくなってきた。俺なんで腹立ててんだ。乾いた風が僕の頬をなぜた。

 

そしたらBは窮地に追い込まれる。

 

追い込まれた末に「私も同様に〜」なんて動揺しながら言うのだろうか。

 

自分を飾る嘘ほど醜いものはないぞ。

 

いや、童貞っていうのはあくまで私の予想に過ぎない。

 

ごめんね、見た目で予想してます本当に申し訳ないBよ。

 

お詫びに奢るから今度一緒に食事でも童貞?

 

いや、本当に余計なことを考えてはいけない。

 

Bを馬鹿にし過ぎである。18日には私も彼と同じ童貞になるのだ。馬鹿にする資格はない。

 

都落ちした童貞と生粋の童貞の違いしかない。

 

過去の栄光(セックス)を自慢する童貞のほうがかっこ悪い。

 

どうでもいいわもう童貞って言うのやめよう。

 

とりあえずイジらずにスルーするのが気遣いなのか?

 

刻一刻と時間は過ぎる。

 

沈黙は続く。

 

既読3の表示を見て彼女はますます傷ついているに違いない。

 

そしてこのまま一生童貞のBも線路に飛び込みかねない。だめだ童貞って単語好きだわ。あと飛び込む前に特権階級のAを一緒に殴ろうぜ。童貞の反逆。BUMP OF CHERRYってな。馬鹿にしてるなごめんね。

 

いやほんとどうすれば…

 

 

 

 

 

 

 

「俺は大丈夫です!他のみんなは童貞」

 

と送信した。

 

我ながら完璧なフォローである。

 

これは紳士淑女の国、イギリスの、

 

しかも格式が高い王室のフィンガーボウルの逸話から学んだ気遣いである。

 

フィンガーボウルという指を洗う水が入った皿の水を、

 

その習慣を知らず飲んでしまった人がおり、周りがざわつく中

 

ヴィクトリア女王が彼に恥を欠かせないために、彼女もその水を飲んだと言うものだ。

 

私は彼女に恥をかかせないために、彼女の行動に賛同するために、

 

「俺は大丈夫だけど他の奴らは童貞だからな」

 

と捉えられても無理がない、捨て身の文を投げた。Bにトドメを刺した実感はある。

二回も童貞と言われたのだから無理もない。見たら死ぬかもしれない。

 

あと俺は大丈夫というが何が大丈夫なのかはわからない。

 

彼女は教養があるので、フィンガーボウルの逸話は知っているだろう。

 

私の行動に、彼女は感謝してくれているのだろうか。

 

既読が3になった。Bは大丈夫かな。

 

 

そもそも、彼女が

 

「どう?」

 

と言うフランクな聞き方ならこの悲劇は起こらなかったはずだ。

 

「どうでしょう?」と敬語で聞く彼女の気遣いが招いた悲劇である。

 

そして予測変換に「童貞」を用意したiPhoneは罪である。

 

スティーブジョブスなら許さぬ仕様である。

 

 

 

だが、予測変換に現れる単語は良く使う単語であるはずである。

 

つまり彼女は確実に「童貞」という単語をiPhoneに打ち込んでいる。

 

グーグルのイメージ検索に「童貞」と打ち込んでいるかもしれない。

 

アダルトサイトのジャンル検索で「童貞」と打ち込んでオ◯ニーしているかもしれない。

 

と言う事は、彼女は自分の発言はなんとも思っていないのだろうか。

 

私たちが過度に気を遣いすぎているのか。

 

いや、なら

 

「童貞てwww間違えたww」

 

と自分で回収するはずだ。

 

彼女は少なくともこのコミュニティで、

 

発言を恥じ、傷付いた。

 

今私のフォローに感動し、オ◯ニーしているかもしれない。してほしい。

 

捨て身をしてよかった。

やれやれ、そう僕は独りごちた。乾いた股間を、僕はなぜ

安心して仕事に戻ったのだった

 

 

 

 

 

 

 

そして、現在、私の発言が既読3で再び沈黙が訪れており、

 

どうすればいいでしょうか。

 

気遣いが招いた悲劇です。私の気遣いは間違ってますか?

 

彼女と私、どちらがかわいそうですか?

 

やっぱり1番かわいそうなのはBですか?

 

 

そもそもなんで気を遣いあってるんですか?

 

俺たちって本当に仲いいんですか?

 

あとBは本当に童貞なのかすごい気になりますので聞けるくらいにはフランクな仲になりたいので今度一緒に食事とか童貞?